そもそも「月定額課金」とは何なのか?
まずは「売上の方程式」を確認しましょう。どんな商売でもこれは同じです。
[ 顧客数 × 平均単価 × 購買回数 ]
「月定額課金」は「売上の方程式」の購買回数を無限大に出来る方法です。考え方は「保険」と同じです。士業の顧問契約が近いでしょうか?
現在は定額課金ビジネスが流行しています。会員制サービス(Amazonプライム、Yahooプレミアム)や、ソフトウェアライセンス契約(Microsoft365、Adobe Creative Cloud)が該当しますね。現在サブスクリプションと昔からあるこの方式に、何故かカッコいい呼び方がされています。
「月定額課金」はお客様が「もう、いいです。ありがとうございました。」と退会するまで課金が続くものなので、ビジネスの中での「一番重要な新規集客」に重きを置かなくても売り上げを安定化させることができる優れものです。
私が参考にしたのが「ソフトウェアライセンス/メンテナンス契約」です。私がサラリーマン時代を一番長く過ごした会社がこの方法を採用しておりました。ソフトウェアライセンス料金の15%を年間メンテナンス料として、ソフトウェアを使い続ける限り課金していました。メンテナンス契約を行う事により、追加料金無しでのFAQ対応、トラブル対応、オンサイト(訪問)サポート、バージョンアップを行っていました。
なんと当時年商の70%がメンテナンス料金になっていたのです。継続率も凄くて95%以上でした。しかも、この70%は「自動継続契約」なので、営業負荷ゼロで売り上げが確定します。最初知った時、あまりの凄さに鳥肌が立ちました。
この売上を支えていたのはお客様のメンテナンスを直接担当するサポートエンジニアなわけです。彼らはサポートの自覚はありましたが、売上の自覚はありません。ここがまた凄い事です。この強力な売上の柱を持っていると、凄い決断ができます。私が在籍時に、5年間の販売契約終了で、1年後年商の半分を失う事になる大事件がありました。会社の決断は「商品は失っても良い、だが、社員は全員本体に戻す。」私は、チョット信じられませんでした。しかし、確かに売り上げは落ち込みましたが、他部署に人員を増やした結果その部分の新規販売が伸び、元の売り上げに戻すのに3年掛かりませんでした。
それと、妻の実家喫茶店の「コーヒー回数券」を参考にしています。「コーヒー回数券」は10杯分の料金を回数券にしていて、11杯おいしいコーヒーが飲めます。1杯おまけ付きですね。毎日来る常連さんは全員購入していました。このお店「新規客お断り」というかメニューが無いので、新規のお客さんが帰ってしまう珍しい喫茶店でした。妻が出産で実家に帰省していました、2週間私も特別休暇を利用して来ていたので、店番を何回かしました。何故か同じ人が多い人だと一日4回くらいくるのです。コーヒーを飲みながら、近所の仲間と話す場所になっていたのですね。
こんな感じで私は1社目のお客様から、「月運用費」として月定額金額を了承頂いて事業を行っています。いつもありがとうございます。