拝啓、佐野元春さま|30年前の憧れ
2015/09/10
アルバムSomedayが発売された頃、私は新聞販売店にいた。
高校を卒業したものの、大学受験に失敗した私は、同級生のような浪人生活をおくる気持ちはまったくなく、かと言って専門学校や就職する気持ちもなく悶々としていた毎日。
親は呆れ果てていた、だから家を出たくて、住み込みで働けるところを探して・・・
仕事は面白かった。配達という仕事は私に向いていたようだ。でも・・・未来が不安で一杯だった。見えないトンネルを手探りで歩いているような状態だったのだ。
そんな日に「まごころがつかめるその時まで・・・」のフレーズが耳に残り、Somedayのカセットを手に取った。毎日、夜眠る前に聴いていた。このアルバムがトンネルの中に灯りをつけてくれたのだ。
いつか、この曲を全てライブで聴きたい。
その願いが通じたのか、30年後の2013年、名盤ライブとして当時のバンドのまま演奏される事になった。
憧れの佐野元春さま、光る汗が見え、皺がくっきりとわかる位置に私はいた。懐かしい名曲の数々、見えないトンネルの中にいた当時を想いだし、目尻に涙が何度も浮かんだ。
どんな想いを伝えたかったのか?私も素人ながら、楽団やコーラス、バンドで年間5回以上人前で演奏する機会を頂戴している。楽しんでもらいたい、音楽っていいな、と思ってもらいたい。
私の想いは伝わっているのだろうか・・・・